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2012/08/05 「愚者たちの夕方」

■ 愚者たちの夕方
■ Last Update:2012/08/05

受け取ったロストロギア。

すぐにロストロギアの効果を無効にしなければと焦るものの……体が動かない。

『フェイトちゃんは残酷になれるの?』

その言葉に簡単に答えられるほど、自分は強くないと知る。

何をされたのかは分からない。
けれど、なのはが釘をさしたという事は思いだす事象ははやてを傷つけるのだろう。
守りたいと思った笑顔を破壊してしまうものなのだろう。

「眠り姫を起こせないみたいだね?」

なのはの声が響く。
そんな事は無いと言いたいのに、傷つくはやてを見たくない自分に勝てない。
カラカラに乾いた喉から声を絞り出す。

「なんで……こんなこ……と」

一言、たった一言 声を出しただけで喉が焼けるように痛い。
苦悩する私になのはは冷たく答える。

「邪魔だったから」

吐き捨てる様な冷たい声。
見た事の無い冷たい表情。
何がそんなに彼女を変えたのか……よろよろと立ちあがり
なのはのシャツを掴んで壁際までなのはの体を押し付ける。

「答えになって無いよ、なのは。 こんなこと……なんでしたのっ」

痛い。

喉が……。

心が……痛い。

問い詰める私になのはは視線をはやてに向けて言葉を紡ぐ。



「私を問い詰めるより、はやてちゃんのことは良いの?

自分のいる場所も分からなくて震えているよ?」

なのはの言葉にハッとなる。
振り向いてはやての方を見ると膝を抱えて震えながらこちらを見つめる瞳。
どうしていいのかわからず、自分を守るように蹲るはやて。

掴んでいたシャツを放し、はやての所に駆け寄る。
私の存在に怯え、縮こまる姿に心がきしむ。

なのはに聞きたいことは沢山ある。
けれど、とにかくはやてを守らなくては……とにかくはやてを連れて行く事にした。

そっと、はやてを抱きしめて 『大丈夫』 と声をかける。

「私には声をかけてくれないの?」

去り際になのはの声。
その声を無視してはやてを抱きかかえるように連れて教室をでた。
夕日が滲む教室は、綺麗な血の色がした。
プロフィール

ひかわ

Author:ひかわ
【ひかわ】

・適度に虚弱なSS書き

作品については原作者様・出版社様・他関係者関係企業とは関係がありません。
内容閲覧等(百合・同人等)につきましては、全て閲覧者の任意の為一切の責任を負いません。


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